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人物写真 Case.1
わたしはこうした!
昨今、消費者の約7割は「店頭に来てから商品を選択する」と言われます。新カテゴリーの商品を市場に導入する際、テレビCMなどの広告による商品認知アップはもちろん大切ですが、それ以上に、店頭に買い物にきたお客様に商品を手にとってもらう演出を実施できるかどうかが、実は成功のためには非常に重要なのです。
そのために大切なのが、「ショッパー(お買い物客)起点」で考えるということ。メーカーの論理を押し付けるのではなく、「店頭」というお買い物客が商品を手に取る現場・その瞬間からすべてを発想していくという考え方です。

ファブリーズの店頭販売戦略上、考えなくてはならない重要なポイントのひとつが、商品を店内のどこに置いて販売をするのかということでした。具体的には、「消臭芳香剤売場で販売するのか」もしくは「洗濯洗剤関連売場で販売するのか」という選択です。ファブリーズの「布製品の消臭」という商品特性から考えると「消臭芳香剤売場」に置くべきであるというのが一般的な考え方でしょうが、私たちはあえて「洗濯洗剤関連売場」での販売を選択しました。なぜならば、まずはこの商品を一人でも多くのお買い物客に認知してもらう必要があったからです。お買い物客の店頭行動を分析すると、消臭芳香剤売場よりも洗濯洗剤関連売場のほうが遥かに頻繁に立ち寄る売場であることが判ります。店頭で多くのお買い物客に商品を認知してもらい、購買につなげるためには頻繁に立ち寄る売場に置くことが最重要であると考え、私たちは「洗濯洗剤関連売場」を選択しました。

さらに、もうひとつ重要な店頭販売戦略として、日用雑貨売場以外の様々な売り場での「多面展開」を掲げました。これはカーテンや枕といったお買い物客が臭いを気にしそうな商品の売場にファフリーズを置くことで、ファブリーズの利用イメージを想起しやすくして購買につなげるという戦略です。

多面展開を実現させるためには得意先にファブリーズを積極的に販売する気になってもらうことが重要です。もともとファブリーズは今までにないカテゴリーの商品であるため、得意先にとって純粋に追加売上・利益になる商品でした。その利点を得意先に売り込み、得意先に積極的に販売する姿勢になってもらうためのセリングストーリーを開発し、全国の得意先を担当するセールスに発表するということも実施しました。

実際の市場導入では、まず地域を限定したテスト販売を実施。テスト店舗では多面展開の手法に加えて、店頭での試用促進イベント等も実施して、商品便益を分かりやすくお客様に伝えて購買に結び付けました。こうした店頭展開の結果、ファブリーズは着実にお買い物客のハートをつかみ、テストは大成功!! テスト結果をふまえて、全国販売へと展開されました。現在、競合他社から布用消臭剤商品が多数発売されていますが、ファブリーズは発売以来、カテゴリー内シェアNo.1商品であり続けています!!
Point!
● ショッパー(お買い物客)起点
今日のお買い物客は製品やそれに関連する生活情報などの「付加価値」を店頭で求めています。以前のような「単純な製品陳列」や「価格のみに依存した店頭展開」は、今日のお買い物客の心に響くアプローチとは言えません。高度化するお買い物客のニーズを理解してお買い物客起点で発想し、店頭で価値を提供し続けていくことが市場で勝ち進む鍵なのです。
● WIN-WIN
ビジネスの世界でしばしば引き合いに出されるのが「WIN-WIN」の関係。どちらか一方だけがいい目を見るのではなく、得意先もP&Gも両方が利益を得られる関係を継続的につくっていくことが重要です。今回の新カテゴリー導入はまさに「WIN-WIN」の関係を築くことができる商品・プランであり、それをSalesが得意先に売り込むことができたということが成功の鍵でした。